大学院 無機化学

1 レポート

(1.1 計算問題)と(1.2 記述問題)を考えてレポートを作成し提出してください。レポートは1行の文字数を40字に設定してパソコンで作成して提出してください。提出期限と提出場所は以下のとおり。

  • 提出期限: 6/29(月)の18:00
  • 提出場所: 工学部1号棟204のレポート提出BOX

レポートには、名前、学籍番号、所属研究室名を書いてください。
※式の誘導や論文の内容等で明らかなコピペが判定したら本人に通告して0点にします。

1.1 計算問題(20点)

1.1.1 Bloch方程式について

静磁場方向を\(z\)とする。反転回復法(Inversion Recovery)を用いて磁化を観測した場合、\(z\)について以下のBloch方程式を解いて\(m_z(t)\)を求めなさい。

\begin{equation} \frac{dm_z(t)}{dt} = - \frac{m_z(t) - m_0}{T_1} \end{equation}

ヒント: \(\pi\)パルス照射直後を\(t=0\)として初期条件を作り微分方程式を解く。(問1)

1.1.2 フーリェ変換について

以下の図のような孤立した矩形波\(p_T(t)\)のフーリェ変換\(F(\omega)\)を計算する。(問2)

q1.png

ここで\(p_T(t)\)は次のような関数である。

\begin{equation} p_T(t) = \left\{ \begin{array}{l} 1\qquad |t|\lt a\\ 0\qquad |t|\gt a \end{array} \right. \end{equation}

さらに以下の図のような\(p(t)\cos\omega_0 t\)のフーリェ変換を計算し、式(1)のようなsinc関数になることを証明する。(問3)

q2.png

\begin{equation} F(\omega) = \frac{1}{2}\left\{ \frac{2}{\omega - \omega_0}\sin(\omega - \omega_0)a + \frac{2}{\omega + \omega_0}\sin(\omega + \omega_0)a \right\} \quad \quad \quad (1) \end{equation}

※実際、式(1)が幅2aのRFパルスを照射することで励起される周波数範囲である。

1.2 記述問題(80点)

http://scholar.google.com で"NMR" keyword1 keyword2…として論文を検索する。ここでkeywordsは自分の研究に関係することでも良いし、興味のある内容を複数リストして良い。検索でヒットした論文1つについて以下の内容を記述する。

(1) keywordsのリスト
(2) 論文のタイトル, 雑誌名, 号, ページ番号, 発行年
(3) 論文中のNMRスペクトルを貼り付ける(図表等)
(4) 論文中でどのような目的でNMR測定を行ったか。2行以上箇条書きしてから、測定法の説明をする(300字程度)。
(5) 論文中でNMR測定から何が明らかになったか。2行以上箇条書きしてから、明らかになったことについて(3)の図表を交えて説明する(300字程度)。

なお有機構造解析でルーチン的に用いる溶液の1H NMRや13C NMRを用いた論文は対象論文になりません。2D測定、1Hと13C以外の多核、固体、緩和や拡散、イメージングの測定を行った論文を対象にしてください。難易度の高いデータをしっかり説明した場合、高点数を与えます。

2 授業の資料

2.3 動画ファイル

サーバの負荷が大きいためストリーミングに対応していません。リンクを右クリックしてメニューからファイルを保存しローカルにダウンロードしてから再生してください。動画ファイルは VLC で再生できます。

  • 1000個の水分子の分子シミュレーション動画(10ps) water.m4v (27Mbyte)
  • 60イオン対のイオン液体(tf2n-emim)の分子シミュレーション動画(10ps) il.m4v (22Mbyte)

著者: 大窪 貴洋

Created: 2019-07-02 火 10:01

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